憧れの人、終の住処に思う。

あしたも、こはるびより。

何気なく手に取った本ですが、老後という暮らしに何か指針を与えてくれる衝撃的な本でした。著者は、つばた英子さん つばたしゅういちさんご夫妻。著者というよりご夫妻への取材をまとめた本で、畑仕事と自家製保存食や料理など 日々の営みが紹介されています。
83歳と86歳の夫婦ふたりの暮らし。
畑で採れた果実のケーキやジャム、麦茶も大麦を脱穀から焙煎まで手間暇かけての自家製です。しかも、伝統や慣習に縛られた生活ではなく、日々、新しい工夫を楽しむ新鮮な暮らしなのです。
私は、その頃、赤穂で畑仕事を手伝うことに 自分の感情がついていけませんでした。嫌だと断って怒る旦那ではない。でも 手伝わないと私が罪悪感を感じる。身体は慣れなくてヘトヘト。仕事も プレッシャーと忙しさでバタバタの日々で、持ち帰って仕事をしている状態でした。せっかくの休みの日に畑仕事をするのは、もうひとつ重い荷物を背負った様で、疲労感が拭えなかったのです。
それに、買えばいくらでも美味しいものがある世の中、畑仕事の収穫物の生産性のなさに 気が滅入る思いでした。
そんな時、手にした「あしたも、こはるびより。」つばた英子さんのお婆ちゃんとは思えない働きぶりに 目を見張りました。しかも、しゅういちさんは、建築家で、自身が計画した団地にキッチンガーデンがある暮らしを提案していたのです。(これは、映画「人生フルーツ」で語られていました)
映画「人生フルーツ」より
働くって収入を得るだけではないのですね。当たり前だけど、忘れていました。また、身体を動かすことに慣れてくると、体調も良くなってきました。昔、気功の先生に、目の前のことだけに集中することが、気功の第一歩だと教わりました。身体を動かしている間、頭を空っぽにするのは、気功にも通じる無の時間を味わえるようなスッキリした気持ち。老後、お二人のように働けたらなんて優雅なのでしょう。
赤穂を終の住処にして、畑仕事も前向きに取り組もうと気持ちを整理することができました。
だから、今の憧れの人、つばた英子さんです。
もちろん、映画「セックス&ザシティ」のキャリー(サラジェシカパーカーが演じた役)のN.Yの華やかな暮らしへの憧れも まだまだありますが(^_^;)