インテリアの秘訣1 イメージ編

インテリアのスタイルは、いろいろあります。

最近では、インダストリアル(塩系インテリア)・西海岸風・シャビーシックなど ファッションの流行のように いろいろなスタイルが取り上げられます。

正直、どれが好みですか と聞かれても困りますよね。人間 そんなに趣味が一貫している人ばかりでないのが 実情だと思うのです。

まずは、好みのインテリアを、毎日選んでいるファッションに例えてイメージしてみましょう。。

インテリアをお任せするよりも、イメージを共有 することで打ち合わせがスムーズになります。

  • TPOを考える
  • 体型を考える
  • コーディネートを考える

3つの視点から、インテリアをファッションに例えてみました。

TPOを考える

まず、どんな場面を想定するか、いわゆる TPO(時と場所、場合に応じた方法・態度・服装等の使い分け)ですね。

昔は、家で結婚式やお葬式も執り行われましたが、今は、式場や会場で行うのが普通になってきました。本格的な和室や応接間が必要な方も少なくなってきたのではないでしょうか。

家族が暮らすリビングを重視したり、個人で楽しむ場所を新たに加えたり、目的によってインテリアを変えては いかがでしょうか。

例えば、ワンマイルスタイルがファッションとして雑誌で特集されています。家でくつろぐスタイル・いわいる家着ですが、気心地や楽さを維持しつつ、ワンマイル(近所)にそのまま出かけても素敵なファッションです。インテリアで言うと ラフな雰囲気でも かっこいい部屋でしょうか。無印良品のインテリアなどが浮かびますね。

部屋をどんな状況で使用するのか、その時、どんなインテリアを居心地のいい空間と感じるのか いろいろな場面を洗い出してみましょう。

例えば、洗面所をメイクが楽しくなるハリウッド女優をイメージしてみる・・・狭い場所だけに ちょっと個性的にして気分を上げるのも楽しいですね。

ダイニングなど、好きなレストランをイメージするのもいいかもしれません。

体形を考える

組み合わせを考える場合、自分に似合うかどうかが問題になります。体型はこの場合間取りでしょうか。体型がかっこいい(スタイルが良い)と何を着ても素敵なように、間取りがいいとインテリアの力を借りなくとも素敵な空間になります。カーテンや照明器具などを拒む建築家もいるほどです。

でも、多少スタイルが悪くても センスのある人 いますよね。自分の体型や個性を知って上手く組み合わせています。例えば、華やかな色で若々しさ保ったり、ストールでアクセントを加えたり、ちょっとした小物で、センス良く見えます。

特にリフォームの場合は、柱や梁・壁など どうしても動かせない要素が出てきます。そんな時は、飾り棚やアクセントウォールなどインテリアの要素を取り入れてバランスを整えます。

コーディネートを考える

ファッションの組み合わせでには、ルールがあります。ドレスには華奢なヒール。スーツには革靴やパンプスなど、シーンに合わせた組み合わせです。

この関係が インテリアでは どれに当たると思いますか?

実は、ここが インテリアをセンス良く見せる一番重要な部分です。なんだか、バラバラした印象だなと感じたら、きっとこの組み合わせがばらばらです。

それは、床材と建具の組合せ です。

クラシックスタイルや和室など 建具と床のルールがはっきりしています。
しかし、近年一般的な住宅では、凝ったスタイルは かえって敬遠されます。

では、普通の住宅で、素敵だな?と思わせるには、

質感をそろえる これがとーっても重要になります。
声を大きくして 言いたい、質感をそろえましょう!

ショールームでは、木質の床・建具・家具は、全てオイル仕上げにしています。地味な部分ですが、ベースを揃えることで統一感が出ます。インテリア小物が ごちゃごちゃしても、スッキリした印象になります。

洋服でいうとシンプルな服装の方が 帽子やアクセサリーなど合わせやすい感じでしょうか。

マンションの 生活感溢れる部屋も ベースを揃えているので、スッキリとまでは行きませんが、バラバラな印象はまぬがれています。家具を、壁一面同じシリーズのもので揃えたのが コツです。本当は、オイル仕上げのさらっとした質感が好きだったのですが、マンションでは、無垢床材を選ぶことができず、実現できませんでした。ショールームでは、無垢床材を取り入れ、夢を叶えることが出来ました。

もちろん、きちんとインテリアに予算をかけたホテルなどは、造作家具で、完璧なまでに揃えてます。アマン東京のロビー一角のライブラリーは、日本を意識したのか、白木の造作家具と建具で統一された素敵なインテリアでした。

アマン東京の図書ルーム

まとめ コーディネートのコツ

ファッションなら、シャツを選んだらそれに合わせて、パンツや靴・バックをコーディネートします。

同じ感覚で、大きな面積の床材と建具や壁の質感を統一しましょう。

コーディネートのコツは、質感です!

質感には、オイル仕上げ・ウレタン仕上げ・プリント化粧シート・鏡面仕上げなどいろいろあります。好みや手入れの仕方、収納家具を作成するときの扱いやすさ 予算など、いろいろな方面から、お客様にあったご選択をお手伝いいたします。(質感の選び方は、インテリアの秘訣2 床編で ご案内します!)

健康・エコ住宅の話

シックハウス症候群をご存知でしょうか。

シックハウス症候群とは、新築の住居で起こる 頭痛・喉の痛みなどの症状が現れる健康不良の呼び名です。建材に含まれる揮発性の化学物質がシックハウスの原因とされ、新築で使われる建材に関心が高まりました。

シックハウスという言葉が世に知れ渡ったのは、日本では、2000年前後でした。それまで、健康不良の原因が、家にあるという認識がなかったため、原因不明で困っていた方には、朗報だったと思います。

実は、スウェーデンでは、1970年にはもう、シックハウス対策が行われていました。

どうして、スウェーデンとシックハウスの話?と思いでしょうが、日本がたどった「カビ」に対する対策と スウェーデンがとった「カビ」に対する対策の違いに注目して欲しいからなんです。

スウェーデンの住宅

スウェーデンでは、北欧の寒い国で暖房が欠かせず、室内と室外の温度差が30度以上になります。住宅に断熱材が欠かせない地域です。

ところが、断熱材を使うと 「カビ」が発生しやすくなるのです。壁の内部や窓の結露が 「カビ」の原因となるからです。

そこで、スウェーデンは、断熱材を使っても「カビ」が発生しない施工法を探求しました。

①壁の中のカビ対策・・・・防湿シートの施工

②室内のカビ対策・・・・空気をかき混ぜる(換気システムの導入)

そして、上記①・②の精度を高めるために、気密性を重視しました。

こうして、スエーデンは、高気密・高断熱住宅が発達しました。続いて、ドイツやカナダなど、高気密・高断熱住宅が広まりました。比較的、家の性能が雑だとされる北米でも、防湿シートの施工は、中間検査で義務化されているほどです。(アメリカの建材は、雑でした・・・日本と感覚が違うようです。)

1970年頃の日本の対策はどうでしょう?日本においても 断熱材を壁の中に施工することが多くなってきました。そうなると、やはり「カビ」が発生するようになりました。

日本のとった対策は、防カビ剤の添加された新建材の開発です。

スウェーデンに比べ、外気との温度差も少ないですし、部屋全体を暖める生活スタイルでもないので、これで十分でした。対策となる費用も少なくて済みます。(ちなみに北海道では、早くから高気密・高断熱住宅が一般化し、本州とは違った流れです。寒いですもんね・・・)

しかし、だんだんと問題になってきたのが、「カビ」の救世主である新建材だったのです。

新建材に含まれる揮発性の化学物質により室内の空気が汚染され、健康被害が問題になってきました。シックハウス症候群です。

今では、シックハウス対策規制法が成立、防蟻剤として使用されていたクロルピリホスは、使用禁止となりました。接着剤として使用が多かった毒性の強いホルムアルデヒドは、規制対象とされています。

また各建材メーカーも 揮発性化学物質の排除が進みました。厚生省が、指針値として示した他の化学物質に対処しているようです。

私は、シックハウス症候群ではないのですが、化学物質で頭痛がすることもあります。店舗の改装直後の臭いは苦手で避けているのですが、最近の新築住宅では、臭いを感じることがほとんどありません。昔に比べ、住宅に対しては、対策が進んでいると思います。

もちろん、シックハウス対策規制法が守られた住宅が、揮発性化学物質がまったくなわけではありません。敏感な方は、より揮発性化学物質のない建材を選ぶ必要があります。

ただ、健康住宅 イコール 自然素材を使えばOK には疑問があるのです。

自然素材を使うには、「カビ」の発生しない 室内環境作りが重要です。

健康住宅を語る上で、スウェーデンの辿っってきたシックハウス対策は、原因の根本的解決方法でした。日本の場合、携帯電話のガラパゴス化といい、技術力があるだけに、根本の解決からそれる傾向があるのでしょうか?

スウェーデンでは、現在も自然素材がたっぷり使われています。日本は、自然素材はクレームになるので、進化した(揮発性物質の少ない)新建材が主流です。スウェーデンの「カビ」に対する対応を考えると「カビ」の悪玉を自然素材のせいにするのは あまりに悲しい・・。

自然素材を選ぶときは、結露が発生しない施工方法が大切です。

防湿シートを施工し内部結露を防ぐか、自然素材だけで呼吸する壁を構成します。(リフォームでは、特に下地に注意する必要がります。)

ぜひ、自然素材をショールームで体感していただけたらと思います。使い方のコツが解かれば、決して使いにくい建材ではありません。

そして、「室内環境」に気を配って 自然素材とお付き合いいただければ、新建材では味わえない 豊かな空間 が出現しますよ!

私は、杉の無垢板や塗り壁・板張りが大好きです。五感を触発する本物の素材で、なんだか落ち着く感覚をデザインに組み込めたらと思います。

ヘンな日本美術史~山口 晃 のヘタな絵の話

パースを仕事で描いてはいますが、絵の技術はお粗末で、パースの技法を使わないと 物の形も決まりません。陰影も 感覚だけで付けてるし・・・

しかし、絵かきではないのだから、お客様にイメージが伝わればいいのだ!! と 開き直っているのですが・・・

絵の技法をきちんと学びたいなぁ と憧れもあります。

そんな私にぴったり! 絵の技法のなんたるか
その上、絵の技法を知っているからこそ解る絵の鑑賞法を
この本で知ることができます。

ただし、技術が低いのに、価値が高い絵の話もあり面白かったです。

へんな日本美術史
山口晃著
祥伝社出版

私など、美術館に展示してある絵は 全て「貴重なもの」と
ハハーと水戸黄門の印籠のような感じで すごいものなんだ と思っちゃいます。

ところが、美術館にも 素人同然の「ヘタな絵」があるそうです。

松姫物語絵巻

松姫物語
東洋大学附属図書館
デジタルコレクションより

私も 練習すれば 描けるかしら・・・

山口 晃氏の言も

今の言葉で言う「下手うま」ですらなく、単に「下手くそ」なのですが、そうは言っても見られる下手さであるという所が特色でしょうか。「見られる下手さ」と云うのは、少しは上手いと云うのではなく、より下手なのです。

そんなこと あるの~! おもしろすぎる!!のですが、どうしてそんな絵が16世紀の室町時代から現在まで残ってるのか、ちゃんと考察してあります。

当時の割合お金持ちの人が、良い紙に良い墨、良い絵具で、字なども能書家を雇ってちゃんと書いているのに、絵だけをどうしようもない素人に描かせるという趣向がどうもあったらしいというのです。

なぜ下手な絵を愛でたのか

当時の身分の高い人が、一方で 様式美の域に達した狩野派などの絵を愛でつつ、愛らしいもの(今の感覚では、アニメ文化?)も趣向品として人気があったようです。

それをふまえますと・・・

日本人の美意識って 相当レベル 高いですよね! 西洋より時代の上をいってたんじゃない?と本を読みながらうきうきしました。西洋では、ルネサンスを経て、ポップアートやプリミティブアートの光が当たったのは、現代のことです。室町時代の松姫物語の絵は、ポップアートやプリミティブアートより もっと倒錯した美の感覚かもしれません。

日本建築も 数寄屋造り など 相当へんな建築物、わざと素朴なものを銘木として床柱に使う 倒錯した美意識が 行われています。

ちょっと空間を崩す方が こなれてる感じ ありますよね。(クラッシクスタイルのシンメトリーばかりじゃ 疲れる・・・)

これって、日本人の美意識に通じるのかなぁ・・・